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内倉真一郎 個展『忘却の海』

■会 場

■会 期

​■開 廊

■主 催

KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY
〒106-0031 東京都港区西麻布2-7-5 ハウス西麻布 5F

2022年6月3日(金)~ 2022年7月2日(土)

水〜金 13:00〜20:00|土 12:00〜19:00 (日・月・火・祝休廊)

​カナカワニシアートオフィス合同会社

▼トークイベント

日 時:

場 所:

登壇者:

2022年6月3日(金)19:30〜20:30
KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY

内倉真一郎(写真家)× タカザワケンジ(写真評論家)

河西香奈(モデレーター/ KANA KAWANISHI GALLERY ディレクター)

入場無料/予約不要

※満席の場合は、立見や入場制限となる場合がありますので、ご了承ください

■ トークアーカイブ ■

■ゲスト登壇者プロフィール

タカザワケンジ

1968年前橋市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。写真評論、写真家インタビューを雑誌に寄稿。写真集の編集、写真についての展示など、写真のアウトプットに対する実践も行っている。解説を寄稿した写真集に渡辺兼人『既視の街』(AG+ Gallery、東京綜合写真専門学校出版局)、福島あつし『ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ』(青幻舎)ほか。著書に『挑発する写真史』(金村修との共著、平凡社)。ヴァル・ウィリアムズ著『Study of PHOTO 名作が生まれるとき』(ビー・エヌ・エヌ新社)日本版監修。京都芸術大学、東京綜合写真専門学校、東京ビジュアルアーツほかで非常勤講師を務めるほか、札幌、台湾でワークショップを行う。IG Photo Galleryディレクター。
 

from the series, The Sea of Oblivion
2022 | archival pigment print | ©︎ Shinichiro Uchikura, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYは、2022年6月3日(金)より、内倉真一郎個展『忘却の海』を開催いたします。


本作 〈忘却の海〉 は、内倉の生まれ育った地であり、現在も活動拠点とする宮崎県延岡市の海辺に打ち棄てられたオブジェクトを太陽光の下で撮影したシリーズ。第41回キヤノン写真新世紀優秀賞受賞作、及び公益社団法人 日本写真協会と東京都写真美術館が主催する「東京写真月間2022」の国内企画展に選出された 〈Collection〉シリーズ(2018年)を、さらに発展させた新作です。


夥しい数のプラスチックや日用品や思いも寄らぬ残骸が打ち上げられた海辺を、ひたすら無心になりカメラを手に歩き回りながら制作したと内倉は語ります。役目を終えたオブジェクトたちの放つ、得も言われぬようなある種の凄みを、カメラを介して表出させた本作は、無き物とされたが確かに存在する彼ら(物たち)の、声なき声を掬うかのようです。

人間の営為の痕跡を淡々と俯瞰することで、時間軸を超越した畏怖さえ感じさせる、内倉真一郎の新たな真骨頂となる 〈忘却の海〉 を、是非お見逃しなくご高覧頂けますと幸いです。

from the series, The Sea of Oblivion

2022 | archival pigment print | ©︎ Shinichiro Uchikura, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

アーティストステートメント

「忘却の海」

 

私は宮崎県に住み制作をしている。
どこを見渡しても海に囲まれた町だ。
行政やボランティアの清掃の手が行き渡った海水浴場には、美しいビーチが続く。
しかしそこから少し離れた海は、正反対の世界が広がっている。
漂着物や不法投棄物が打ち棄てられて忘れ去られ、
誰も立ち入ることさえなくなった、現代社会のありのままの海辺の姿。

ゴミと化した色鮮やかさが虚しいプラスチック、手袋、おもちゃ、魚や鳥などの死骸。
遠く離れた場所から時代の波にもまれ、太陽光で干からび新たな姿に変形していくものたち。
現世のものとは思えぬ異様な感覚をも想起させる、人間がかつて関わっていた痕跡。

私は夢中に、下ばかり見ながら、ひたすら歩く。
怒りもなく、失望もない。
只そこにあるものとして、一つ一つの残骸を集め、その場で記録した。

 

内倉真一郎

アーティストプロフィール

内倉 真一郎 (うちくら・しんいちろう)

 

1981年、宮崎県生まれ。日本写真映像専門学校(大阪)卒業後独立し、現在は宮崎県にて活動。

 

主な個展に『私の肖像』(2020年、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY、東京/BLOOM GALLERY、大阪)、『十一月の星』(2018年、EMON PHOTO GALLERY、東京)、『犬の戦士団』・『十一月の星』(2018年、居藝廊G.GALLERY、台湾・台北)、『PORTRAIT』(2017年、BLOOM GALLERY、大阪)など。主なグループ展に『第8回大理国際写真祭』(2019年、中国・大理)、『My Body, Your Body, Their Body』(2019年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、『第2回寧波市国際写真祭』(2017年、中国・寧波)、『YP』(2017年、清里フォトアートミュージアム、山梨)など。


主な受賞歴に第41回キヤノン写真新世紀優秀賞 (2018年澤田知子選)、 第33回・34回・36回キヤノン写真新世紀佳作 (2010年清水穰選、2011年大森克己選、2013年椹木野衣選) 、第7回EMON AWARDグランプリ(2018年)他多数。

 

作品集に『私の肖像』(2020年、赤々舎刊)のほか、2022年1月からの半年間、『Early works 1: Street』、『Early works 2: Portrait』、『佳子』、『犬の戦士団』、『十一月の星』、『Collection』(※6月1日刊行)全6タイトルをKANA KAWANISHI GALLERYより連続刊行

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