鯰 個展『HOME』
▼オープニングレセプション
8月2日(土)17:00〜18:00
■会期
2025年8月2日(土)~ 2025年9月13日(土)
水曜日〜土曜日 13:00〜18:00
(日・月・火・祝 休廊)
*8/13(水)〜16(土)夏季休廊
*9/3(水)〜6(土) 臨時休廊
■会場
KANA KAWANISHI GALLERY
〒135-0021 東京都江東区白河4-7-6
※ギャラリー前に車をお停めいただけます
■主催
カナカワニシアートオフィス合同会社

concept image for the exhibition, “HOME” | © 鯰 [Namazu], courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

concept image for the exhibition, “HOME” | © 鯰 [Namazu], courtesy KANA KAWANISHI GALLERY
concept image for the exhibition, HOME
© 鯰 [Namazu], courtesy KANA KAWANISHI GALLERY
KANA KAWANISHI GALLERYは、2025年8月2日(土)より鯰個展『HOME』を開催いたします。『リアルライフ・エスケープ・ルーム』(2020年)以来、弊廊で5年振りの個展になります。
鯰(なまず)は、2018年に結成された表良樹、藤村祥馬、森山泰地によるチームです。個々にアーティストとしても活動する3人は、茨城県取手市に活動拠点を置き、日常的な飲み会を軸としながら、制作や生活の中で感じる「日常」を起点に、パフォーマンスやインタラクティブな要素を取り入れながら活動をしてきました。例えば個展『リアルライフ・エスケープ・ルーム』では、ホワイトキューブのギャラリー空間内に2階建の脱出ゲームを出現させ、作品鑑賞と謎解きが重ね合わさった空間内に「みる、みられる」の関係性のねじれを引き起こし、大きな話題を集めました。
多くのアートコレクティブでは各メンバーの役割等が定められていますが、鯰はそういった社会構造を構築していません。制作を通して起こるコミュニケーションのズレや、時におこる衝突をあえて作品の中に取り入れる事によって、作家と鑑賞者の関係性を問い直す試みも行います。
5年振りの個展である本展覧会では、オーストラリアで撮影されたドキュメンタリーロードムービー「世界の中心でたこ焼きを焼く」や、藤村と森山の地元である西東京市と表の地元である高槻市を巡る地元シリーズなど、新作の映像作品を中心に発表します。今回の制作にあたり、鯰の3人はオーストラリア大陸に赴き、世界で2番目に大きな一枚岩、ウルル(エアーズロック)を訪れました。ウルルは先住民の聖地とされており、1980年代にオーストラリア政府から本来の所有者であったアナング(当地域の先住民)に所有権が戻された土地でもあります。世界中のいたるところで戦争や侵略が起き、あらゆる分断や対立が強まっていくなか、3人がそれぞれに感じた「HOME」とはなんなのでしょうか。
アーティストのリアリティを生活をもひっくるめて体現化させてきた稀有な存在である鯰の、5年振りの個展に是非ともご期待ください。
アーティストステートメント
鯰は2018年に結成された表良樹、藤村祥馬、森山泰地によるチーム。大学の同期であり、仕事仲間でもある三人は茨城県取手市を拠点として、日常的な飲み会を軸に突発的に活動してきた。しかし、鯰が結成されてから7年が経ち三人の生活はそれぞれに変化して、取手に集まって酒を飲むこともほとんど無くなってしまった。
表は2020年のコロナ渦に現場仕事が激減したタイミングで第一子が誕生する。翌年には大学教員(任期付き)になり、第二子が誕生した。大学の任期が終わった現在は取手のスタジオから5分の距離にある一軒家(借家)に家族と暮らし、庭で趣味の家庭菜園をしながら家族、作家、造作系の個人事業主、大学の非常勤講師とせわしない日々を送っている。最近はこれからの人生を考えて、地元関西への移住を構想している。
藤村は結婚を機に取手から千葉県松戸市へ引っ越し、一人親方で金属加工の仕事を営んでいる。唸るような騒音、1580℃以上の灼熱の温度、比重7.85という水より約8倍重い物質と昼夜問わず向き合っている。ふと、このままでいいのかと将来への不安な気持ちが駆け巡り、いつか来る体の限界を横目で感じながらも自身にとってのスペシャルライフを追い求めて日々を走り続けている。
森山は尊敬するアーティストである父の死や、10年間一緒に暮らしたパートナーとの別れを経験し灰色の時代を過ごす。アートインストーラー界のブラックジャックとして生活費を稼ぎながら、自身のアーティスト活動を継続していた。そんな中、新たな恋人ができ、彼女と彼女のパートナー2人が住む明るくていい部屋で暮らすようになる。最近は展示が激減して、酒に溺れつつも、山梨の腐ったアトリエを借りて一発逆転を狙っている。
そんな三人は唐突に世界の中心でたこ焼きを焼く旅に出る。
鯰
(表良樹、藤村祥馬、森山泰地)
アーティストプロフィール
鯰(なまず)
2018年に結成された表良樹、藤村祥馬、森山泰地によるチーム。普段、個々のアーティストとして活動する3人は茨城県取手市をベースとし、日常的な飲み会を軸として突発的に活動する。制作と生活の中で感じる何でもない現実から発想し、動きのあるインスタレーションや身体を使った表現で作品化する。これまでの展示に『休憩所の美学 - Eternal braketime in an oasis』(2022年、ソノ アイダ #新有楽町、東京)、『ATAMI ART GRANT』(2021年、ACAO SPA&RESORTほか、静岡)、『水の波紋展2021』(2021年、ワタリウム美術館ほか、東京)、『リアルライフ・エスケープ・ルーム』(2020年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、『景観』(2019年、plat、東京)、『鉄工島フェス』(2018年・2019年、京浜島、東京)、『TOKYO CANAL LINKS #10』(2018年、B&C HALL、東京)など。
メンバープロフィール
表 良樹(おもて・よしき)
1992年大阪生まれ。2014年京都造形芸術大学美術工芸学科総合造形ゼミ卒業。同年、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻入学、2016年に修了。主な個展に『アトリエの鉱脈』(2024年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、『等身の造景』(2019年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)など。主なグループ展・芸術祭に 『STUDIO KODAI Vol.2』(2020年、CAPSULE、東京)、『Anthropocene』(2020年、銀座 蔦屋書店、東京)、『群馬青年ビエンナーレ2019』(2019年、群馬県立近代美術館)、『瀬戸内国際芸術祭2019』(2019年、粟島旧海洋学校、香川)など。受賞歴に「第3回CAF賞」最優秀賞(2016年)、「アートアワードトーキョー 丸の内 2016」木村絵理子賞(2016年)など。
藤村祥馬(ふじむら・しょうま)
1991年東京生まれ。明星大学造形芸術学部卒業後、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻入学、2016年に卒業。素材に金属、日用品などを使い、動く彫刻作品を制作している。主な個展に『Romantic Action』(2024年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、『Luck Action』(2021年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)など。主なグループ展・芸術祭に『機械仕掛け!?のアートタウン』(2024年、「アーツさいたま・きたまちフェスタ Vol.10」プログラム、埼玉)、『MORPH』(2016年、元・立誠小学校)、『第18回岡本太郎現代芸術賞』(2015年、川崎市岡本太郎美術館、神奈川)、『ATLAS展』(2014年、東京藝術大学、東京)など。受賞歴に「第18回岡本太郎現代芸術賞」特別賞(2015年、川崎市岡本太郎美術館)など。
森山泰地(もりやま・たいち)
1988年東京生まれ。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科卒業、2016年東京藝術大学美術研究科彫刻専攻修士課程修了。主な個展に『木を見て森を見る』(2021年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、『尊景地水』(2016年、BLOCK HOUSE、東京)など。主なグループ展・芸術祭に『きらめき彫刻祭』(2024年、感應寺、東京)、『戯け』(2023年、旧櫻井邸、岐阜)、『瀬戸内国際芸術祭2019』(2019年、粟島旧海洋学校、香川)、『Reborn-Art Festival 2019』(2019年、宮城)、『そとのあそび展 ~ピクニックからスケートボードまで~』(2018年、市原湖畔美術館、千葉)、『SIDE CORE -STREET MATTERS-』(2017年、BLOCK HOUSE、東京)など。
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