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ART FAIRS

KANA KAWANISHI GALLERY in ART OSAKA 2016

Dates:

 

Venue: 

 

Artists: 

July 2 - July 3, 2016

 

HOTEL GRANVIA OSAKA 26th Floor, #6308

 

Hideo AnzeRyoichi Fujisaki, Akira Fujimoto, Ryota Kikuchi, Takashi Suzuki

hideo anze

《Stripe (50Hz)》シリーズは、iPhoneカメラで50Hz(東日本の商用周波数)の光を捉えるときに生じる縦縞のフリッカー現象を日々撮りためている作品群です。2014年4月1日から制作開始で現在も進行中。震災以後も変わらずに日々が過ぎゆくなかで、2011年の震災後の節電キャンペーンや計画停電などの一連の出来事の記憶を、安瀬独自の手法で記録しています。デジタルカメラで蛍光灯の光などを捉えるときに生じる縦縞のフリッカー現象を撮りため、日々Twitterアカウントにアップロードしています。副題の50Hzは東日本の商用周波数を示しています。

 

今回ART OSAKAでは初めて《Stripe (50Hz)》シリーズを大阪で展示する機会となり、是非お見逃し無くご高覧をお待ちしております。

■安瀬英雄プロフィール
1975年東京生まれ、横浜在住。主な個展に『姿なき存在の形』(KANA KAWANISHI GALLERY、2016年)、『RED 2014 365』(SUNDAY、2016年)など。2016年2月TRADEMARK PUBLISHING社(ドイツ・フランクフルト)よりコンセプトブック『RED 2014 365』を刊行。オランダ・アムステルダムUnseen Photo Fairに2014年、2015年と二年連続で出展し、現地で高い評価を博す。

2016年5月、村上春樹長編小説『風の歌を聴け』(新訳版・ペンギンランダムハウス社刊)の表紙装丁アートワークに抜擢。

ryoichi fujisaki

藤崎了一《Plaster》シリーズは、霧状の石膏を数日間に渡り吹き付け続けることで制作される、素材と現象を純粋に抽出した立体作品です。繊細な色彩は、堆積した霧に青い墨汁を染み込ませることで得られ、厚みを持った作品の中に滲み出した現象を目にすることで、時間軸や空間の奥行きを視覚的にも感じることができます。

 

「植物などは、成長の過程にありながら常に肯定的な美しさをもたらしていて、そういうことが美術でもできないかと思っていました。霧状の石膏が降り積もって形作られていく制作方法の状態や状況をそのまま示すことで、そういったことが表現となるよう意識しています。」

 

藤崎の代表作である立体作品シリーズですが、今回ART OSAKAでは、壁掛け型の新作をお披露目予定となります。是非ともご期待いただけますと幸いです。

■藤崎了一プロフィール

1975年、大阪生まれ。京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。2015年より独立。写真・立体・映像とメディウムを限定せずに、素材や現象等の根源的な事物を純粋に抽出する作品を制作。主な個展に『ADDICT』(CC4441/西武渋谷オルタナティブ・スペース/SONO AIDA#1/island MEDIUMいずれも2015年)、『Vector of Energy』(the three konohana、2016年)など。

akira fujimoto

藤元明の最新作《New Color》シリーズは、透明な光る絵画作品。 アクリル素材の密着面が 「横からの光を受けたとき、 その部分が発光する」という特有の現象をみつけ、 作品へと取り入れた藤元による新表現です。エネルギーを体感して欲しいという制作意図の元に、 作品中央に配置されたボタンを操作することで、 光のon/offに加えて調光までも可能です。

 

写真の定義を「光で描かれる絵画」という文脈で語るならば、本作は「新しい写真」として語ることもできますが、《 New Color》 というシリーズ名は、 本作にみられるこれまでに無い新しい色調知覚構造を表するために冠されたものです。

また、創業400年の歴史を誇る伝統的な有田焼のデッドストックを、現代美術作品としてリサイクルする《Drift》シリーズも展示いたします。「Fragment」シリーズでは、皿としての機能を失うことで鑑賞される役割が引き立つ不思議な存在感を秘めた独特の佇まいをみせます。
 

「Cancel」シリーズでは、手書きの下絵が施された値打ちものの有田焼の上に、大胆に施されたプラチナで絵柄を打ち消すように描かれています。元の価値を打ち消すことで、一気に現代美術作品として400年の時間軸を現代にまで引き戻します。

 

また「Collage」シリーズでは転写シートの絵柄釉薬を何重にも重ね合わせてを構成しています。伝統的な手法ではタブーとされる「絵柄を重ね合わせる」手法が多用され、色みの重なり方によっては法則も見出されていき、エラーをきっかけに技術革新がなされてきた歴史の重みを見出すこともできます。

■藤元明プロフィール

1975年、東京生まれ。コミュニケーションリサーチセンターFABRICA(イタリア)在籍後、東京藝術大学大学院デザイン研究科修了。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科助手を経て、「社会」「エネルギー」「象徴化」などをテーマに様々なメディアを用いて作品を発表。2014年にはエネルギーをモチーフに5連続個展を展開。都市空間に生じた狭間を展示空間として立ち上がらせる「ソノ アイダ」を2015年より主宰。7月13日よりグループ展『この都市で目が覚めて』(HIGURE 17-15 cas)、9月よりセゾンアートギャラリー・グループ展に出展予定。

ryota kikuchi

菊地良太は、フリークライマーとしての独特の視点を美術表現へと変換させ、都市や風景に内在する様々な領域や境界線等を可視化させる作品を発表しています。クライミング特有の「オブザベーション(観察)」を都市空間においても発揮し、岩のラインを探し当てるかのように自らを効果的に風景へと融け込ませます。

 

「私が制作をする理由のひとつに、自分自身がどこにいるのかを知るためということがあります。10歳のころ大阪から千葉に引っ越しましたが、そこで自分の中で地元という概念が中ぶらりんになってしまった。目印となるものを街の風景などから探し出すことは、自分にとってのアンカーポイントを増やすことでもあった。これらのランドマーク内に自身を物理的に配置することで、自分とその風景との嗜好や繋がりを深めることができるのです。」

■菊地良太プロフィール

1981年生まれ、千葉県在住。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科卒業、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。主な個展に『尊景』(KANA KAWANISHI GALLERY、2016年)、『in and out』(CC4441、2015年)、『boh-ken』(island MEDIUM、2014年)等。主なグループ展に『Sensing Bodies』(nca | Nichido Contemmporary Art、2015年)、『Roppongi Art Night』(2014年)、『THE EXPOSED #7 』(TOLOT heuristic SHINONOME、2014年)等。『尊景』では4箇所連動開催を企画し好評を博す。2016年9月、オランダUNSEENに出展予定。

takashi suzuki

鈴木隆志《Poto Graph》シリーズは、写真の複製性を利用した新しい写真表現です。ありふれた旅先でのスナップショットをモチーフにした写真は、表面にエポキシ樹脂を施し、その後に有機溶剤でプリント面を融かすことで、樹脂で覆われている箇所以外の部分が白く消され、元が同じ画像の対となる作品に仕上がります。

 

脳内で情報を繋ぎ合わせて一枚の写真に見立てようとする鑑賞者もいれば、きらきら反射する樹脂表面の造形の美しさに目を奪われる鑑賞者もいるかも知れません。写真の複製性を用いながら、「消されたもの」と「残されたもの」との関連性を行き来しながら複製不可能なディプティック作品に仕上げられています。

■鈴木隆志プロフィール

1986年生まれ。2008年3月、慶応義塾大学理工学部卒業。2010年3月、東京大学情報学環先端表現卒業。在学中は画像処理による時間軸を含めた動作解析の研究や、音・振動・映像・センサーなどを総合的に用いたパブリックアートの研究を行う。主な個展に『白線の上を歩きたくなる』(2015年、アンテルームGALLERY

9.5)等。無意識裡におこなわれる人間の嗜癖行動をテーマに作品制作を行なう。

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