KANA KAWANISHI × CASE Vol. 1
中西敏貴「WHERE WE COME FROM AND WHERE WE MIGHT GO」
▼トークイベント
12月22日(月) 19:00〜
大西洋氏(Case Publishing)× 中西敏貴
■会 期
2025年12⽉12⽇(金)〜12⽉23⽇(火)
13:00〜19:00 ※12/15(月)〜18(木)休廊
■会 場
KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY
〒106-0031 東京都港区西麻布2-7-5 ハウス西麻布 5F
■企 画

from the series “WHERE WE COME FROM AND WHERE WE MIGHT GO” | ©︎ Toshiki Nakanishi

from the series “WHERE WE COME FROM AND WHERE WE MIGHT GO” | ©︎ Toshiki Nakanishi
from the series WHERE WE COME FROM AND WHERE WE MIGHT GO
©︎ Toshiki Nakanishi
KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYでは2025年12月12日(金)よりKANA KAWANISHIとCASEの共同企画にて中西敏貴個展「WHERE WE COME FROM AND WHERE WE MIGHT GO」を開催いたします。
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写真家・中西敏貴による最新作『WHERE WE COME FROM AND WHERE WE MIGHT GO』は、自身の暮らす北海道と真摯に向き合い続けてきた集大成であり、『オプタテシケ』(2023、Case Publishing)、『地と記憶』(2024、Case Publishing)に続く「北海道三部作」の最終章を飾る作品。
三部作を通して中西は、北海道という土地に内在する時間と記憶を、独自の風景写真の手法で捉えてきた。『オプタテシケ』では、人類以前の北海道を、まるで異星で撮影されたかのような写真で想像し、『地と記憶』では、北方から渡来したオホーツク人を主題に、遺跡を辿りながら彼らが見たであろう風景を探った。
本作では視点をさらに転じ、主に北海道の火山群を撮影。あらゆる生命の起源であり舞台でもある自然の姿を通して、人間の世界認識や文明形成に自然が与えてきた影響を探求している。
![]() from the series “WHERE WE COME FROM AND WHERE WE MIGHT GO” | ©︎ Toshiki Nakanishi | ![]() from the series “WHERE WE COME FROM AND WHERE WE MIGHT GO” | ©︎ Toshiki Nakanishi |
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ステートメント
私が近年見つめてきたのは、雄大な自然そのものではなく、その上に刻まれてきた人の営みや制度の痕跡である。土地を歩き続けるうちに、自然が保とうとする連続性と人が境界をつくり分断してきた歴史が、風景の中でせめぎ合っていることに気づくようになった。北海道もまた、その構造の一部にあった。かつて「周縁」とされたこの土地は、視点が変われば「中心」へと反転する。境界とは、自然が決めたものではなく、人の思考と制度が生み出した概念にすぎないからだ。
そうした不可視の構造を露わにするための手法として自然を選び、主観的な感情表現から距離を置き撮影した。自然の長い時間と人間の歴史が重なり合う場所として風景を観察し、それらを介して社会の分断の理由を探ってきたといってもいい。
世界は本来、ゆるやかに連なっている。分断を生み出しているのは私たちのまなざしであり、自然はそのことを教えてくれる。
中西敏貴
プロフィール
中西敏貴(なかにし・としき)
1971年大阪生まれ。2012年に北海道へ移住。自然風景を基盤としつつ、近年は古来から続く基層文化に興味を持ち人々と自然との関わり方を探求する旅も続けている。2022年、オホーツク人の遺跡とその周辺環境をモチーフにした作品でHOKKAIDO PHOTO FESTA2022 ポートフォリオレビューグランプリを受賞。2025年、「Land of Fusion 地と記憶」により、さがみはら写真新人奨励賞を受賞。







