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藤村 豪 × カニエ・ナハ

『よそものたちの浜にはよそものしか入ることができない
(しかし誰もがよそものである)』

▼オープニングレセプション

1月29日(日)18:00〜19:00

■会  場   

KANA KAWANISHI GALLERY

 〒135-0021  東京都江東区白河4-7-6  ※ギャラリー前に車をお停めいただけます

■会          期               

2023年1月29日(日)~ 2023年3月5日(日) 

水曜〜土曜:13:00〜19:00(日・月・火・祝 休廊)

■主  催

カナカワニシアートオフィス合同会社

© Takeshi Fujimura × Naha Kanie, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

© Takeshi Fujimura × Naha Kanie, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

《「よそものの浜にはよそものしか入ることが出来ない(誰もがよそものである)」のためのドローイング》

《「よそものの浜にはよそものしか入ることが出来ない(誰もがよそものである)」のためのドローイング》

藤村豪(2020年)にカニエ・ナハの加筆(2022年) © Takeshi Fujimura × Naha Kanie, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

© Takeshi Fujimura × Naha Kanie, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

KANA KAWANISHI GALLERYは、2023年1月29日(日曜日)より藤村豪とカニエ・ナハによる2人展、『よそものたちの浜にはよそものしか入ることができない(しかし誰もがよそものである)』を開催いたします。

一見すると易しく見える「よそもの」という言葉は、しかしながらその奥に、言語、国籍、宗教、文化、民族、思想、外見、所得、教育、性別など、様々な基準においての分断の種を横たわらせ、いじめ、差別、移民問題、国際紛争など、出口の見えないあらゆる深刻な社会問題の火種を生み出す意識であることにも気付かされます。

本展では、2人のアーティストが「よそものとは何か」、そして「よそものはどこからやって来るのか」を紐解くことを試みます。

例えば「水曜どうでしょう」というテレビ番組は、北海道ローカル番組としてスタートしながら全国各地で熱狂的なファンを数多く生み出していますが、その番組をみたことのある人たちはいわゆる内輪的なグルーヴでつながれ、みたことのない人に対し、ある種の疎外感を感じさせたりもします。北海道出身の4人の男性が日本全国あるいは世界各地を旅していながら、そのほとんどが車内の会話に終始しているという番組内容も「内」と「外」の意識を考察する上でも興味深い題材ですが、アーティスト2名とギャラリスト1名が「水曜日」と「土曜日」を定点観測する実験的考察が、同番組への遠巻きなオマージュとして本展準備期間中に1年以上に渡り実施されました。

また当初は「2022年1月29日(土曜日)」に会期をスタートさせる予定だった本展は、その直前に諸般の事情から2023年1月29日(日曜日)から会期をスタートさせる運びとなりました。「家族と向き合うことを最優先させたい」というアーティストの決断に関係者一同が賛同する出来事がその背景にはありましたが、奇しくも関係者にとっては1年前の過去の自分たちと向き合う契機にもなり、時間軸が「よそもの」意識に及ぼす作用というものにも気付かされます。

 

多様性が声高に求められる時代においても、ジェンダーギャップ指数(世界男女格差指数/Gender Gap Index: GII)が156カ国中120位に留まりなかなか社会包摂が進まない現代日本において、2人のアーティストが「よそもの」について考えることでその根源を再考察する機会となる本展を、是非お見逃しなくご高覧頂けますと幸いです。
 

《自分のよそものが行進する(プラカード#1)》

《自分のよそものが行進する(プラカード#1)》

2023 | watercolor on paper, wood © Takeshi Fujimura, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

《塗り替えられた過去についての本》

《塗り替えられた過去についての本》

2014 | book © Takeshi Fujimura & Sayaka Uchino, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

《プラカードのためのドローイング#1》

《プラカードのためのドローイング#1》

2023 | watercolor on paper | 190 × 260 mm © Takeshi Fujimura, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

アーティストステートメント

親愛なる、よそものさん——
 
映画のスクリーンもPCのモニターも、こんなにも水平線に向き合えるのは、ほかには浜辺くらいしかなくて、水曜にあなたと出会って、横並びになって(東京物語のように)、語ってもいいし、黙っていてもいい。金曜のロードショーをいっしょに見てもいい。すると土曜には、あなたがよそものでなくなるのが怖いですが、せめてわたしは、わたしだけは、あなたのよそもので居続けることができたら、などとおもっているのですが、どうでしょう?

——あなたの、よそものより
 

上着のポケットに手を入れたら、くしゃくしゃになったそれが山ほど詰め込んであることに気がつく。ここからそこは遠い? ここがいまここであることが遠い? 自分がそれなのか、目の前の誰かがそれなのか。きっと互いにそうなのかな。「家を出ることのむずかしさ」もあれば、家に入ることがむずかしくて露天の夜を過ごすこともある。ポケットにくしゃくしゃを詰め込んだままの上着を羽織り、わたしたちはそぞろ歩いている。

——藤村 豪

アーティストプロフィール

藤村 豪(ふじむら・たけし)
1980年生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修、東京綜合写真専門学校卒業。主な個展/プロジェクトに『誰かの主題歌を歌うときに』(2020年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、『同じ話を異なる本で読む(ウルフのやり方で)』(2015年、BankART Studio NYK、神奈川)など。「藤村豪&内野清香」としての個展に『ふたりの喧嘩は三人目の愉しみ』(2014年、川崎市市民ミュージアム  映像ホール、神奈川)、『ふたたび考えるためのレッスン(プロジェクトと出来事をかたちづくる)』(2013年、mujikobo、神奈川)、『UNDER35 GALLERY 藤村 豪 & 内野清香 展』(2011年、BankART Life 3 新・港村、神奈川)など。

 

カニエ・ナハ

詩人。2010年「ユリイカの新人」としてデビュー。2015年、第4回エルスール財団新人賞〈現代詩部門〉。2016年、詩集『用意された食卓』(私家版、のちに青土社)で第21回中原中也賞。その他の詩集に『馬引く男』(2016年)、『IC』(2017年)、『なりたての寡婦』(2018年)、『CT』(2020年)、『九月十月十一月』(2020年)、『メノト』(2021年)など。2017年、NHK BSプレミアムのドラマ『朗読屋』に出演、東京都現代美術館の企画展「MOTサテライト」に出品。2018年は米アイオワ大学、フィンランド「ラハティ・ポエトリー・マラソン2018」で詩の朗読やパフォーマンスを行う。2019年、日韓詩人交流会(韓国、大邱)に招聘・参加。2019年~東京藝術大学大学院映像研究科主催RAM Associationフェローメンバー。2020年「さいたま国際芸術祭2020」(さいたま市)、「MIND TRAIL 奥大和」(奈良県)に出品、「謳う建築」(WHAT)企画協力・出品。2021年「書物の在る処」(中原中也記念館)監修・出品。2020年4月~読売新聞「詩を遊ぶ」連載中。装丁、パフォーマンス、エッセイ・書評等、〈詩〉を軸に様々な活動を行っている。

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