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長谷良樹 個展『DESSIN』

▼オープニングレセプション

6月1日(土)18:00〜20:00

■会  場   

KANA KAWANISHI GALLERY

 〒135-0021  東京都江東区白河4-7-6 

■会          期               

2019年6月1日(土)~ 2019年7月6日(土)

火〜金:13:00〜20:00|土:12:00〜19:00(日/月/祝休廊)

​*6月7日(金)のみ短縮営業(12:00〜18:00)

Landscape with a Yellow Curtain 1

2018 | archival pigment print | 630 × 900 mm

© Yoshiki Hase, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

KANA KAWANISHI GALLERYは、2019年6月1日(土曜日)より長谷良樹個展『DESSIN』を開催いたします。

 

長谷良樹は、ニューヨークで7年間に渡り写真家として活動後、2006年に帰国。以降、精力的に作品発表を行ってきました。〈181°〉シリーズでは、水平に広がる地平に作家自身が制作した立体物を新たな構成要素として加え、未踏の調和の風景をつくりだし、次いで〈First Composition〉では、地球上とも未知の惑星とも限定しない場所で、ヒトはどのようなことを行うか?と人類の存在意義、行動様式、風景との関係性などについて問いかけました。

今回初めて個展形式で発表する新シリーズ〈DESSIN〉では、さらに展開を深め、多次元的な風景の描写を試みます。線の集合で形成されるオブジェを自然風景に持ち込み、作家がその風景に触れたときの衝動を、写真作品として定着させています。

 

空と大地を満たす「風」や「光」をも作品を形づくる大きな要素として受け入れ、揺らぎを重ね合わせながら、繰り広げられる世界観に、是非ご期待ください。

アーティストステートメント

「発見の旅とは新しい風景や景色を探すことではない。新しい目を持つことにある。」

“The voyage of discovery is not in seeking new landscapes but in having new eyes.”

 

——マルセル・プルースト

雄大な自然の中に立つ。信じられないような色を作りだす光と空、一瞬たりとも止まらない雲や風に包まれる。その時、精神や気持ちの高まりは自然の一部となる。圧倒的な体験をそのまま保存できない代わりに、目の前の光景を四角のなかに切り取る。

 

人間が「風景」を意識したのは、人類が誕生してからずっと後のことだそうだ。生命を包む「コスモス(宇宙)」という概念から、自意識を成長させた結果、結びつきを感じる周囲を「風景」という概念に変化させた。風景は目の前の一望できる土地の広がりというだけではなく、自意識が生みだした自然の断片、個人の個性が反映されるものとなった。1800年代には、旅する風景画家が自然の中での瑞々しい感覚を残すため、現場主義で素描(Dessin)を描き、自然を前にした時の“印象”を描く風景画を産みだしていく。

 

今回展示する作品は、雄大な雲や風に包まれる自然の現場の記憶と時間体験を、写真ではそのまま捉えきれない代わりに、そのフィーリング(雰囲気やそこに存在する力)を誘導するオブジェを写した。オブジェは線の集まりでできており、美しい自然の色彩と、永遠に流れ続ける時を表す要素として、あるいは自然のメタファーとして、雲と風の流れに絶え間なく反応する。

長谷 良樹

アーティストプロフィール

長谷良樹(はせ・よしき)

神奈川県生まれ。1999年から2006年までニューヨークを拠点に活動しその後帰国、現在は東京在住。主な個展に『Refuse to Make Them Happen』(2018年、G Gallery、台北)、『ENA』(2018年、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY、東京)、『almost nature』(2017年、コートヤードHIROO ガロウ、東京)、『181°』(2014年、PROJECT Gallery、東京)など。グループ展に『Photo Saint-Germain』(2016年、Galerie Zlotowski、パリ)、『UNSEEN Photo Fair』(2014年、Westergasfabriek、アムステルダム)など。
主な受賞歴として、2018年、〈ENA〉シリーズにて「 LensCulture Emerging Talent Awards」の受賞者に選出されたほか、2016年、〈First Composition〉シリーズにて「東京国際写真コンペティション」の上位8名に選出され、受賞者展として『Singapore International Photography Festival』(2016年、シンガポール)、『United Photo Industries』(2017年、ニューヨーク)、『T3 Photo Festival Tokyo』(2017年、東京)の3都市のフォトフェスティバルにて同作を発表。

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